旅行者を守る!トラベルクリニックのお仕事図鑑

ご存知ですか?旅行者の健康を守る「トラベルクリニック」

グローバル化が進む今、「トラベルクリニック」が増えている

旅行者の健康をサポート

「トラベルクリニック」について知っている人はどれくらいいるでしょうか。ここではトラベルクリニックについて、わかりやすく解説していきます。

旅行者の健康をサポート

「トラベルクリニック」とは?

近年、海外に渡航する人の数が増えています。短期間の旅行者はおよそ1700万人、海外に長期滞在するビジネスマンや留学生は85万人と非常に多くなっています。このように海外に旅行に行く人や海外で生活する人、そして日本を訪れている旅行者の健康をサポートするのがトラベルクリニックです。
主な業務内容は、海外渡航前後の健康診断や海外の医療情報の提供、ワクチン接種、各種マラリアの予防薬の処方、高地に滞在する人へ健康被害(高山病など)に対する予防薬の処方、慢性疾患を持っている人へ常備薬の処方、各種抗体検査、障害を持っている人や高齢者の旅行サポート、非HIVの証明書作成、海外での就労や留学のための英文診断書や証明書の作成、母子手帳の翻訳、健康診断や婦人科健診の翻訳と多岐に渡っています。また、各専門医への紹介や企業向けにセミナーの開催、海外滞在中や帰国後に起こった健康被害の診療、長期滞在者に向けて出国前に健康指導なども行います。
長期滞在の場合、日本とは異なる生活習慣に馴染めず精神的な不調を感じる人もいます。精神的な不調をそのままにしておくと身体にも影響を及ぼしてしまいますが、事前に現地の医療情報を知っていれば不安を取り除くことができます。医療情報は様々なところで入手できますが、より詳しい情報を知っているのは、多くの旅行者を診察し海外の医療事情に精通しているトラベルクリニックだけです。

「トラベルクリニック」とは?

トラベルクリニックの設立時期

トラベルクリニックが設立されたのは約40年前です。1980年にエールフランスや英国航空によって設立されたのがきっかけとなり、多くのトラベルクリニックが設立されました。日本では2000年代以降にナショナルセンターを中心に多くのトラベルクリニックが設立され、最近は都内でも受診できるようになりました。

トラベルクリニックの設立時期

様々な分野が密接に関わっている

トラベルクリニックの業務内容は多岐に渡っていますが、もともとはトラベルメディシンと呼ばれる旅行医学が基礎となっています。旅行医学とは海外に渡航する人々の健康問題を予防・対処する医学です。そのため、渡航医学とも呼ばれています。
ワクチンなどの感染症学に注目が集まっているため、旅行医学は感染症を専門的に診る分野だと思っている人もいますがそれだけではありません。旅行医学は幅が広く、内科や外科、小児科、救急医学、熱帯医学、産業保健学、予防医学、移民医学、登山医学、潜水医学などとも密接に関わっているため、トラベルクリニックは旅行者のための総合診療科のような存在です。

様々な分野が密接に関わっている
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